しばらく前からYouTubeなどの動画でガサガサが流行っていますね。
日本の行ったことのない場所で、どんな生き物が捕まえられるのか!?ワクワクしながら見ています。実際、インドでやってみると、かなり面白く、まるでトレジャーハンターのような感じで楽しめます。
最近のインドのホットなニュースでは、南インドでゴラムスネークヘッドという地下水脈にいるという雷魚の一種が確認されたということで、アクアリウム界が一時期騒がしくなりました。
そんな業界を騒がせたりできるかもしれない!
インドでも流行るかもしれない!
更には、インドガサガサの先駆者になれるかもしれない!
という壮大な野望を持って、活動しています。
ですが、ニューデリー近郊の河川は整備されているはずもなく、はっきり言ってドブです。
メタンガスの気泡が満ちあふれたドブに入っていく勇気さえあれば、珍しい生き物を見ることができます。
基本的に魚の釣れない水が少なくなった時や、冬のシーズンで活動をしていますが、面白い魚達が捕れていますので紹介します。
[Puntius sophore]
コイ科のプンティウス属の魚。南・東南アジアに広く分布している魚です。
インドにもたくさんのプンティウス系の魚がいて、何種類か見つけていますが、今回は一番メジャーなこの魚を紹介します。
この魚はプールバーブとか、スポットフィンスワンプバーブと呼ばれています。インドではコトリーとも呼ばれていて、ねり餌、ミミズでも簡単に釣れます。
それほど大きくならない魚で大きくても10cm未満の個体しか見掛けません。
ガサ網さえ持って掬えば、季節も関係なく、毎回捕れるくらいレギュラーな魚です。
捕れたこの魚を水槽で飼っていたのですが、食欲が旺盛な魚で、ウィローモスなど柔らかい水草や新芽はほとんど食べられてしまいます。また獲ってきたヌマエビやカワエビさえも綺麗に食べてしまいます。
7月に捕まえたこの魚は、見事な婚姻色で、銀色の胴に朱色の綺麗なラインが入っていました。着色したんじゃないの?と疑われる感じの婚姻色になっています。素晴らしいですね!
ちなみに本気を出したらこれくらい獲れます!
[Parambassis ranga]
グラスフィッシュと呼んでいて、英名だとIndian Glassy Fishと言われているちょっと恥ずかしい透け透けの体をした魚です。
上の写真と下の写真の魚の体高が明らかに違うので、もしかしたら別種かもしれません。
初めて捕まえた時には嬉しくて、持って帰って水槽で飼ってみたのですが、まぁ攻撃的で、他の魚を追いかけ回して突っつき、鱗が舞うほど、いじめてしまいます。他の魚は水草の影や、フィルターの裏側などこっそり隠れて暮らすようになり、これはダメだということで、元の場所に戻すことにしました。
実はこの魚、10cmくらいのミノーで釣ったことがあります。
いくら口にフックがかかっていても、さすがに偶然かとも思いましたが、その後にも何匹か釣れているので、きっとこの魚は自然界にいても自分より大きな魚に勇敢に立ち向かい、他の魚の鱗を剥がしているのでしょう。
非常に獰猛な魚です。
透明の体をして、常に水槽の真ん中を陣取るこのグラスフィッシュは、子供達の人気の魚でしたが飼うことができなくて残念です。
また、ネットで調べてみるとなんと着色しているグラスフィッシュも売っているようで、これは果たしてどうなのでしょう!!?
これはさすがにちょっとやりすぎのような気がします(笑)
[Channa punctatas]
以前に書いた雷魚の紹介の記事にも出てきましたが、この雷魚もガサガサでよく捕まえることができる魚です。春から秋より、水温が冷たくなる時期、水草の影や泥底の中に網を入れるとキャッチ率があがります。
この魚の詳細は前回の記事で詳しく書いていますので、是非読んでください。
冬になると何故か小さいサイズしか捕まえられなくなってしまうのですが、大きい魚はどこに行くのでしょうか?
[Channa gaucha]
この魚もインドの雷魚紹介でも書きましたが、この雷魚はアジア全域で発見されていて、なんと台湾でも見つかっているそうです。首都デリーがある北インドで、現在まで1匹しか確認していないドワーフスネークヘッドです。
小さい雷魚を飼ってみたいという釣り部の会長のために捕獲した1匹で、最初はインディアンスネークヘッドやストライプドスネークヘッドの幼魚かと思っていましたが、少しずつ大きく成長するにつれて他の雷魚との違いが出てきました。
鼻管出ていること、腹鰭がないことがドワーフスネークヘッドの特徴らしいですが、それに付け加えて尾鰭の縁が段々と赤くなってきています。そのうちに背鰭と腹鰭の縁も赤くなっていくらしいです。
未だに雄雌の区別がつかないまま成長していますが、あまり大きくならない種類の雷魚だそうで、これからの体色の変化が楽しみです。
[Macrognathus pancalus]
インディアンスパイニーイールです。日本だとトゲウナギですが、インドのこのトゲウナギは南アジアに生息しているトゲウナギ科の魚です。
詳しいことはあまり調べられていませんが、ガサガサで捕れるサイズは10cm以上はなかなかいません。
止水で生きている魚かと思いきや、流れの速い川で20cmを超えるサイズの大きさの個体も釣れています。
写真がこれしかなく申し訳ないのですが、Fish Baseで書かれている記録サイズは18.9cm。
更に大きいこのトゲウナギは間違いなく記録更新サイズです。この写真しかないのが残念でなりません。
鼻先が尖っているからトゲウナギと呼ばれていると思っていましたが、この魚の鼻部分は硬そうに見えて象のように柔らかい感じ。調べてみると背鰭の半分がトゲ状になっていることからトゲウナギと呼ばれるようになったようです。
見て判る柔らかそうな鼻とまん丸の目が愛らしいとても魚です。
後編へと続く。
BRECOLで取り上げたインドのスネークヘッドの記事はコチラから