北の大地を釣り歩く。(北海道)

北の大地を釣り歩く。(北海道)

北海道産まれ北海道育ちの北海道特化型。 週末は北海道中を年間6万km以上走り回り、カメラ、釣竿、ガサ網を駆使して会いたい生き物を追いかけるストーカー。 北海道の大自然の素晴らしさをもっと伝えたい! というコンセプトで活動中。

この記事を書いているときは夏真っ盛りです。
北海道民としては長く厳しい冬の間は夏を求めるのですが、こう暑い日が続くと冬が恋しくなってしまいます。
まあ、夏が終わったらまたすぐ冬が来ちゃうねなんて話も既にしてるんですが・・・

 恋しい冬の北海道


北海道なんか涼しいじゃん!
と、思われがちですが意外と気温は上がります。
この記事を書いている時も気温35度まで上がってました。
全国の天気を見て、北海道が1番気温高いなんて日も意外と多いんですよ。(湿度は低いのでそこまで過酷ではないですが。)

ということで、暑い時期の北海道のお勧めは涼しげな渓流釣りです。


北海道の渓流釣り

まず基本的に標高の高いところが多いので、気温が低い。
草木が鬱蒼としているところも多いので、木陰も多い。
そしてなんといっても水温が低くて、水に浸かりっぱなしだと寒くなるくらいです!
思いっきり暑い日には、ウェーダーを着用しないウェットウェーディングスタイルもお勧めですよ。

北海道の渓流

こんな超えるのが困難な地形でも、ウェットウェーディングなら泳いで超えられます。
ではここからは、北海道の渓流で釣れるサカナを紹介していきます。

 


オショロマコ
オショロコマ
まず紹介するのはオショロコマです。
別名カラフトイワナとも呼ばれるイワナの仲間ですが、より寒冷気候を好みます。
なので、他のトラウトより上流域に居ることが多いですが、知床なんかではほぼ気水域のような海の近くでも沢山生息しています。
海に降って帰って来るとドリーバーデンになりますが、北海道ではそうそう滅多にお目に掛かれません。
日本では北海道にしか生息していないサカナで、ルアーへの反応が良く、釣りのターゲットとして最高ですね。
遠征組はカラフトマス釣りのついでに楽しむ人も多いですが、オショロコマメインの釣りも非常にお勧めです。


 


ミヤベイワナ
ミヤベイワナ
ちなみに世界で然別湖にしか生息しないミヤベイワナは、オショロコマの亜種になります。



 

エゾイワナエゾイワナ
続いてはエゾイワナです。
北海道なら何処にでも居るイワナになります。
要はアメマスなんですが、北海道の釣り人は海に降ってない陸封型をエゾイワナと呼んで区別しています。


 

 

アメマスアメマス
見分け方としては白いスポットの大きさが小さいとエゾイワナ、大きいとアメマス。それと色味ですね。
こちらもルアーに反応が良く、比較的何処でも釣れるので彼らのお陰で北海道の川は控えめにいって最高なんです。
いわゆる渓流と呼ばれる地形でも、70cmを越すサイズが釣れる可能性のあるサカナです。
ウネウネした力強いファイトを楽しんでください。

 

 


巨大エゾイワナ巨大エゾイワナ?
これは微妙なところなんですが、釣れた場所から言って陸封型の巨大エゾイワナかなと。
こんなのが釣れちゃう北海道の渓流は、ロマン溢れると思いませんか?


 

ヤマメヤマメ
お馴染みの渓流の女王ヤマメです。
ヤマメが降海すると巨大で美味しいサクラマスになります。



 

サクラマスサクラマス
もちろん川で釣れたヤマメも非常に美味です。

ヤマメの塩焼き


ただ北海道のヤマメは、殆どのメスが降海しサクラマスになります。
なので釣れるヤマメは殆どがオスです。
オスの渓流の女王ってことは、北海道のヤマメはドラァグクイーンということでしょうか。笑
ヤマメは流れ込みなんかで、上陸から食べものが流れて来るのを待っていますので、釣りの時はその辺を意識してあげると好釣果に繋がります。
基本的に、力関係の強い大物が表層付近を陣取って居ることが多いように思います。

基本的に禁漁期の無い北海道の河川ですが、ヤマメに関してはありますのでご注意を。
また、春に遡上して秋に産卵するサクラマスも河川での釣りは厳禁です。
どちらも犯罪行為になりますのでご注意を。
間違って釣れたら水中から上げず、写真も撮らずに優しくリリースしてその場での釣りを中止して下さい。


 

 

イトウイトウ
言わずと知れた湿原の王様イトウです。
北海道最大級の淡水魚で最大で1.5mにもなります。
一般的に緩やかな流れの川の中流域や下流域の泥々っとした場所に生息していますが、いわゆる渓流と呼ばれる場所にも生息しています。
近年不自然な感じで生息場所が増えてきています、不思議ですね?笑
渓流域ではあり得ない強いタックル、大きなルアーで行う渓流釣りは不思議な感じがして面白いですが、生息していないと思ってた場所でライトなタックルで掛かるとアドレナリンが凄いでしょうね。



 

ニジマスニジマス
北海道の渓流釣りターゲットで、1番人気のニジマスです。
サイズ別では1番強い渓流魚だと思います。
スピードもあり、ジャンプもするのでスリリングなやり取りを楽しめます。
外来種ながら、釣り人に根強い人気があるのも頷けます。
僕の周りでは90cm台を釣った話をちらほら聞きますし、確実にメーターオーバーが北海道には生息している筈です。


ニジマスノ塩焼きもちろん食べても美味しいサカナですよ。




 

ブラウントラウトブラウントラウト
近年北海道各地で生息域を広げている外来種になります。
ニジマスよりも魚食性が高く、ブラウンが繁殖した河川はブラウンだらけになってしまうことが多いです。
意外と警戒心が強いですが、ルアーへの反応が良く釣り人に人気があります。
こちらもメーターオーバーは各地に生息しています。



 

ブルックトラウトブルックトラウト
ブルックトラウト(カワマス)です。
こちらも外来種ですが、局所的にしか生息しておらずそれほど危険は無いと思っていました。
しかしイワナと交雑しやすいサカナなんです。
混ざるとジャガートラウトとなります。


 

 

ジャガートラウトジャガートラウト
通常交雑種は子孫を残せないことが殆どですが、ジャガーは僅かながら繁殖する可能性があります。
閉鎖的な環境で、遺伝子汚染が進んでいくことを考えるとゾッとしますね。
ブルックもジャガーもニジマスもブラウンもとても魅力的な生き物なのですが、本来は日本に居ないサカナですので、これ以上生息域を広げないようにしたいですね。
ちなみに夏の短い北海道では、ヤブカやブユ、ヌカカ、アブなんかの勢いが凄いです。
またマダニでの死亡歴もありますので、防虫対策は万全にしましょう。


 

虫刺され2時間ほど気軽に釣りをした結果



 

防虫装備正しい防虫装備
草木が生い茂ってますので、ヒグマとの出会い頭の遭遇もあり得ます。



 

ナタ
鈴やクマスプレーで充分な対策を行いましょう。
特にナタはヒグマが襲って来た時の最後の手段にもなりますが、藪を切り開く時も活用できます。
また日当たりの良い場所では、マムシが日向ぼっこしてる場合もあるので要注意です。




 

マムシマムシ
他にも渓流釣りに行くと様々な野生動物と出会うことはありますが、適切な距離を保つ様にお願いします。
特にキツネや野鳥なんかに餌付けはダメ絶対ですよ。



 


キタキツネキタキツネ


 

 

ノビタキノビタキ



渓流釣りの合間には生き物探しを楽しむのもオススメです。
ニホンザリガニやハナカジカやカナヘビ等沢山の生き物が居ますよ。


 

モズクガニモクズガニ


 

ニホントカゲニホントカゲ

 

 

アオダイショウアオダイショウ


 

ハナカジカハナカジカ




場所によっては化石探しなんかも楽しめます。

化石採取




それでは夏の北海道を訪れた際には、楽しく涼しい渓流釣りを是非お楽しみください。

北海道の渓流釣り

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