ここのところ、暑すぎるので夕方から遊びに行ける釣り堀に行ったり、連休は離島に行ったり、少しホームからご無沙汰ではあったものの、最近ホームポンド、ブンサムランが絶好調らしい。最近ブンサムランに通い詰めの知り合いから聞いた話では、先日は大きなナマズに150mまいた糸を全部持っていかれたとか。どうやら、この酷暑が魚の活性を上げている様で、「12時くらいから調子が良くなってきますよ!」との事。
んー、酷暑やだ!暑いの苦手!でも、気になる、、、気になるぜ!!!行くしかないだろう。
ブンサムランは朝9時からと夜9時からの2部制、かつては幻といわれた鯉、パーカーホは比較的夜に活性が上がるようだが、今の狙いは巨大メコン。うだるような暑さにビビりながらも「酷暑」であることを願い、その日を待った。
僕は今までも大型のメコンには何度もやられている。タイに赴任して3年半、今までの教訓を糧に幾度となく試行錯誤を繰り返している。特に、魚に近い部分、針、ハリス、カゴ、接続の為のパーツ。。。まずは準備編として、3年半試行錯誤を繰り返してきた僕のタックルの詳細を包み隠さず紹介させて頂こうと思う。かなりマニアックな内容になるので、興味のない方は、実釣編を気長にお待ちくださいw。
前提として、僕は比較的ごっつめのタックルを使っている。タックルに不安があると、魚が足元のデッキまで来たあと、取れるか取れないかが運ゲーになってしまう。特に注意しなければならないのが足元のデッキだ。僕自身、2度ほどデッキの下に潜ったことがあるが、結果、そこで分かったことは「何もわからない」という事だった。透明度ゼロの水中はどんな風になっているのか全くわからない。筋交いなどもぐっちゃぐちゃになっておりボルトも剥き出しだったりするので、大きい魚に入られてしまうと、絡み込んでしまって9割がた出てこない。仮に運よく魚が出てきたとしても、糸はズタズタで、いつ切れてもおかしくない状態になってしまう。狙っているのは100kgオーバーなので、ここぞという時に躊躇なく勝負ができる様、信頼できるタックルで挑んでいる。
針
まずは針。今までいろんな針を使った。太軸の針は重くなってしまう為、吸い込みが悪く、細軸のものはドラグをかけた時に針ごと伸びてしまう。吸い込みが良くても伸びたり折れたりするような針はクソだ。最終的には、オーナー社のライブベイトが現状のベスト(理想ではないが、、)だと考えている。針の重さ対策として、仕掛けが水の中でうまく馴染む様に小さな発泡玉を二つつけておく。
お勧めするのがオーナー社のライブベイト、もしくはマスタッド社のライブベイト
ハリスとチモトの補強
次にハリス、こちらも吸い込みを良くするため、PEラインの10号をハリスに使うのだが、力をかけすぎると、針のチモト部分がテコになって、PEラインを押し切ってしまう事がある。ナイロンのハリスを使ったこともあったがどうしても団子と馴染まない。そこで、針との結び目にはスクラムというチューブ状の補強糸を被せて、チモト切れ対策をしている。何匹か釣ると、スクラムがほつけてくるが、問題ない。これにしてからチモトで糸が切れたことはない。
針の仕上がりはこんな感じ。この一手間が大事
カゴ
巷で売っている螺旋のカゴは大きな団子をつけにくい。大きな団子をつけにくいカゴで無理して作ると、団子を投げた時に空中分解する。さらに周りが釣れているときほど、団子がばらける事で地合いを逃すという焦りを生み、焦りが力みを産み、力みがキャストミスを促し、キャストミスで団子がばらけるという悪循環を生む。このストレスたるや尋常なものではない。色々試したが、僕の知る限り、売り物に理想のかごはない。
今は、FBで見つけたワイヤーの細工をするタイ人にオリジナルカゴをつくってもらっている。タイ語は全くできないので、Google先生の翻訳にサポートしてもらいながら、オーダーしている。毎回同じものでいいのに、たまに(しょっちゅう)オーダーしているものと違うものがやってくるが、それはもうご愛敬だ。あと、毎回同じもの頼んでいるのに、値段は毎回言い値なので上下する。マイペンライ。
お願いして作ってもらってるカゴ。毎回微妙に違う。
接続パーツ
通常、ハリスはカゴの下に接続する。魚が下から見ているという前提に立った場合、最もシンプルなセッティングではある。しかし、この仕掛けの場合、カゴという立体を介している以上、大きなデメリットが二つある。
一つ目、魚が反転した時にバレる。カゴのふくらみ分、顔の外に糸が回る為、針の角度が甘くなる。ギュンっと引っ張られたときにポロン、と外れる事も何度も経験した。
二つ目、仕掛けの強度がカゴ自体の強度に依存してしまう。どれだけ糸や針を最適な強さにしていても、カゴに使われているパーツは弱い。カゴの破断により魚が逃げるという場面も、過去何度も見てきた。
そこで使いだしたのが、この泳がせ釣り用の親子サルカン。これであれば、カゴに依存せず魚とやりとりが可能になる。これによってかけてからのバラしは激減した。
親子サルカンを使った接続
ウキ
ブンサムランで売っているもので十分ではあるのだが、市販のものは若干浮力が弱い。風が強い時はカゴの下に重りを接続する事もある為、その際には最悪沈んでしまう。なので、僕はタイの通販、Lazadaで購入した12㎝のものを使っている。沈まなければOKという事ではあるので、そこまで気にする必要はないかもしれない。
ウキ、ブンサムランで売っているのは右のサイズ
ライン
僕が使っているのはPEの6-8号にリーダーはナイロン100-120ポンド。リーダーにはウキを止めるためのゴムをセットするので、3ヒロ(5m)は欲しい。地元のアングラ―はナイロンの50-60ポンド直結が多い。地元の人はかけても5kgくらいのドラグに対して、僕は結構ドラグをかける(手元で10-12kg)ので、このようなタックルになる。これは自分の慣れとファイトスタイルで決めればよいと思う。
ロッド・リール
こちらも地元の人は6フィート程度のグラス系の竿にベイトリール、というスタイルが多いが、僕はスピニングリールに8ft程度のキャスティングタックル。上に書いたようにドラグをかなりかけるのでしっかりしたタックルである必要がある。リールは10000番-20000番クラスがベターだ。状況次第では50m-100mと糸を出されるので、糸は200mは最低まいておこう。
其れでも油断するとタックルは破断する。
ここまでがタックルの説明になる。
正直、3年半少しずつ積み上げてここまで来たタックルをここまで詳細に書くかどうかは、少し迷った。それでも僕がこれを書いたのは、初めてブンサムランに行った時の事を思い出したからだ。その時に参照した「しげるの世界旅行釣行記」にはブンサムランのハウツーが惜しげもなく書かれていて、それを読んだことで僕はブンサムランを知り、楽しく遊ぶことができた。この紹介も、ブンサムランにチャレンジしたいどこかの誰かにとって一助になれば幸いだ。
そんなこんなで、前日夜にコツコツと準備して灼熱の朝を待った。けれども、外はこの時期には珍しく、少し強い湿った風が吹いていた。
次回、実釣編へ続く。。。