ワタカを釣って食べる。国内外来種ワタカ千葉県印旛沼で釣れたワタカ。

ワタカを釣って食べてみた。(福岡県)

魚類だけに留まらず、両性爬虫類・鳥類・哺乳類・昆虫まで追い求めるマルチなFielder。好きな食べ物はお米。血液型B型のおうし座。

ワタカを釣って食べる。ワタカの釣れる時期ワタカを釣って食べる。本格的な夏に近づくこの季節、水辺の生き物達も活性があがり、夕日に照らされた美しい水路に飛ぶ小さな虫たち、それを水面で捕食する魚達。生命の力強さを感じる季節がいよいよ到来。
水面で虫達を捕食するのはオイカワそして本来この地方にいる筈のない魚ワタカだ。

今回の主役であるワタカ、見た目は少し地味。釣ったときの引き味も地味。とあまり脚光を浴びるような魚ではない。しかしながら、このワタカ元々は琵琶湖・淀川水系のみで生息しているとされていたが、琵琶湖の稚鮎と一緒に日本各地に放流され、そして地方によっては国内外来種として個体数を伸ばしている。その逞しさに敬意をもってスポットライトを浴びて頂く事にしようではないか。

 



ワタカとは

ワタカを釣って食べる。国内外来種ワタカ千葉県印旛沼で釣れたワタカ。ワタカを釣って食べる。国内外来種ワタカ千葉県印旛沼で釣れたワタカ。コイ科・カワヒラ亜科・ワタカ属の魚でワタカ属はこのワタカのみで構成され、日本の固有種でもある。口は上方に向きで小さい。雑食性ではあるが成長に伴い藻や水草を好んで食べる様になる。
自然分布は琵琶湖・淀川水系とされるが、稚鮎の放流と共に今回のフィールドである遠賀川水系にも生息域を広げ、数を増やしている。因みに上部写真は2019年に千葉県印旛沼水系で釣獲したもの。一方で西日本を中心にワタカの咽頭歯の化石が発見されており、本来琵琶湖・淀川水系のみの固有種ではないとの見方も広まっているようだ。

ワタカを釣って食べる。国内外来種ワタカ千葉県印旛沼で釣れたワタカ。ぬめりはなく、鱗は細かい。非常に剥げやすい。

 

ワタカを釣って食べる。遠賀川水系の水路。ワタカの生息地。

 

ワタカを釣って食べる。遠賀川水系の水路。ワタカの生息地。全長は最大30㎝程で流れのないワンドや水路を好んで生息する。写真の様な遠賀川本流脇にみられる田圃周辺の水路にも群れで入ってきている。

 



BRECOL TENKLARA ROD でワタカを狙う

ワタカを釣って食べる。ワタカを釣る為の釣り道具。ワタカを釣って食べる。ワタカを釣る為の釣り道具。いざフィールドに向かう。なんといっても小さな虫たちが飛び回る夕マズメの活性が最高潮でGOOD。道具は以下の様に用意。

竿       :BRECOL TENKARA ROD 2.7
ネット:BRECOL NET M
道糸    :SUNLINEテンカラレベルライン3.5号
ハリス:SUNLINE POWERD 0.8号
毛鉤    :フェアリー・テンカラ毛鉤#12



田圃のあぜ道をお婆ちゃんが夕散歩を楽しむ脇で竿を振る。のどかだ。毛鉤が水面に落ちると同時に水面に広がる波紋、そして次の瞬間、竿先に生命感が伝わる。

ワタカを釣って食べる。美しいオイカワも釣れる。先ずは婚姻色6分咲きと言ったところであろうか。美しいオイカワが連発した。

 ワタカを釣る。その後田植えの水が流れ込んで多少濁った水中から白銀の魚体が水面に顔を出したかと思うと反転し、毛鉤を咥えこんだ。20㎝程の小型のワタカだ。

ワタカを釣る。30㎝程のワタカが釣れる。ワタカを釣る。30㎝程のワタカが釣れる。小型のワタカをリリースした直ぐ後も再びワタカがHIT。今度は30㎝程の尺ワタカ。綺麗な魚体で太っている。このくらいの大きさになると引き味が乏しいワタカでさえ中々楽しいぞ。

 

ワタカを釣って食べる。ワタカの細部を観察してみよう。ワタカを釣って食べる。ワタカの細部を観察してみよう。ワタカの追星釣れたワタカの細部を観察してみよう。先ずは頭部。口は小さく開口後も大きくない。目の上に僅かに観られる追星。雄の婚姻色は殆ど観られないが目周り・背面・胸鰭などに追星がみられる。

ワタカを釣って食べる。ワタカの細部を観察してみよう。ワタカの背鰭背鰭は小さい。体表にぬめりは殆どないが、鰭周りはぬめりが多い。

ワタカを釣って食べる。ワタカの細部を観察してみよう。ワタカの尻鰭そしてこちらは尻鰭。

ワタカを釣って食べる。ワタカの細部を観察してみよう。ワタカの尾鰭ワタカを釣って食べる。ワタカの細部を観察してみよう。ワタカの尾鰭尾鰭の切れ込みは他の鯉科と比較すると鋭く胸鰭・背鰭・尻鰭からのシルエットは遊泳力の高い魚特有のシャープな雰囲気を醸しだしている….だが地味に引かない魚だ。

ワタカを釣って食べる。夢中になって竿を振る事1時間程。夕日が田圃にはられた水に反射し、あたり一面を黄金色に染めた。
カラスと一緒に帰りましょう。
ついでにワタカも連れて帰りましょう。

 


 

ワタカを食べてみる

ワタカを釣って食べる。ワタカの近似種スカイゲイザー・白魚(パイユ)さて海外釣行で有名なスカイゲイザー(白魚パイユ)とは外見も似ており同じく国内唯一クルター類の魚であるワタカ。スカイゲイザーは中国では食用として評判も良く重宝しているそう。
ワタカも本格激辛中華で頂けば好吃(ハオツー)!間違いないと信じて中国5000年の歴史に身をゆだねることにします。琵琶湖や淀川では在来のワタカが数を減らしているが、今回はあくまで国内外来種。有難く頂く事にします。

ワタカの腹に包丁をいれる。雑食性とは言え食性はやや植物食に偏りがちのワタカ、ソウギョやハクレンの腸がそうであるように植物への食性が強いワタカの腸は非常に長い。胃・腸はぎっしりと食べた藻で詰まっている。ワタカ(腸香)腸が香るが名前の由来になったと言う事。試しに内臓の香りを存分に吸い込めば、香しい水路の香りを満喫できる。

 ワタカを釣って食べる。ワタカ料理ワタカを釣って食べる。ワタカ料理そしていよいよ完成した四川激辛水煮魚風の逸品。
淡水魚的臭みは殆ど感じられない。淡白で柔らかい白身ではあるが、煮る前に魚に塗した片栗粉がプリプリ感を演出し、山椒と唐辛子が強烈なアクセントだ。本格四川料理にワタカが馴染んだ。
非常に美味しい料理と仕上がったのだが、ワタカ自体に小骨が多い事と大型化するスカイゲイザーと比較すると可食部も少ない。敢えてリピートする必要性はなさそうだ。

 

 

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